マジックを始めたばかりの方、興味がある方の中にはこのような方も多いのではないでしょうか?
いざマジックをしてみようと思っても専門用語は多く、何から覚え始めればよいのかわからないもの、、、、
コインマジックをするのであれば、「パーム」というテクニックは必要不可欠です。
「パーム」とは「手の中に何かを隠し持つ」という意味のマジック用語で、コインマジックにおいては密かにコインを隠し持つことを指します。
パームはコインを消すテクニック「コインバニッシュ」を行うためには絶対に必要なテクニックです。
本記事ではコインマジックに使われるパームのうち、最も基本的なものを11種類厳選して紹介しています。
コインマジックは様々なテクニックの組み合わせなのでパームに関してはこの11種類を習得しておけばほとんどのマジックに対応することができるでしょう。
本サイトではパームが必ず習得できるよう動作を細かく分けて解説しているので、是非参考にして練習してみてください。
コインを消すマジックの基本中の基本!パームとは
一度おさらいしておくと、コインマジックにおけるパームとは「コインを手の中に隠し持つこと」であり、コインを消したように見せるために必須のテクニックです。
隠す場所はパームによって様々で、手のひらを使って隠すもの、指の間に挟んで隠すもの、手の甲側に隠すものなど多岐に渡ります。
そしてそれぞれのパームに強み、弱みがあるので、観客との角度や使っているコインなどの状況に応じて使い分ける必要があります。
難易度も簡単なものから難しいものまで様々ありますが、本記事では「難易度が低く、使いやすい」まず覚えるべきパームから順に紹介しています。
初心者の方は上の方にあるパームから順に習得していくことをおすすめします。
初心者必見!習得しておくべき基本的なパーム11種
1.クラシックパーム
手のひらにコインを隠すパームで、最も基本的かつ使用頻度の高いパームです。
親指の肉丘と小指側の肉で挟むようにしてコインを持っており、逆さまにしても落ちることはありません。
相手側から見ると手は自然な状態になっており、一見何も持っていないように見えます。
コインマジックで最も重要なテクニックと言っても過言ではありませんが、普段使わない筋肉を使うため最初は手が強張りがちです。
しかし慣れさえすればそれほど力を入れなくてもコインを持っておけるので、練習の際はテレビを見ながら、何かをしながらひたすらコインをパームし続けてみましょう。
2.フィンガーパーム
中指、薬指、小指の付け根でコインを挟んで保持するパームです。
手は力を抜いて軽く曲げられているので手の甲側から見ると自然な状態に見えます。
手を軽く握った状態にしておくパームなので、手が完全に空であることを示すのであれば他のパームの方が向いています。
しかしコインの大きさ、状況問わず幅広い場面で使用することができる使い勝手の良いパームで、様々なコインマジックで活躍するパームです。
3.サムパーム
サムパームは親指の付け根にコインの縁を挟んで保持するパームです。
親指以外の各指は伸びて開いており、手の甲側から見ると何も持っていないように見えます。
コインを隠したままでも比較的自由に指を動かす事ができ、角度にも強いパームです。
特に指を広げる動作はクラシックパームではできない動きなので多くのマジックで重宝します。
4.フィンガーチップレストパーム
手の甲を上に向けた状態で中指と薬指の指先にコインを乗せて保持するパームです。
指は軽く曲げられており、相手側からコインが見えることはありません。
フィンガーチップレストパームはパームから別のパームへポジションを移すときの中継点として使われることの多いパームです。
他のパームと異なり、手が空であることを強調することはできないのでフィンガーチップレストパームのまま長時間コインを隠しておくことには向いていません。
しかしコインの位置を変える上では必須のテクニックで、使用する機会は非常に多いでしょう。
5.ダウンズパーム
親指の又の部分に沿ってコインを保持するパームです。
手の甲側から見るとコインが見えないのはもちろんですが、手のひら側から見ても親指の陰になるためコインは見えません。
手のひら、手の甲両方から見てもコインが見えないパームは珍しく、上手く使えば非常に不思議なマジックを演じることができるテクニックです。
手のひら側から見せる場合は角度にあまり強くないので大人数相手のマジックには向きませんが、1対1で見せるマジックでは手を完全に空に見せることができます。
6.フロントパーム
手のひら側で人差し指と小指の間にコインを挟んで保持するパームです。
手の甲側から見ると指は伸び切っており、何も持っていないように見えます。
4本の指を自由に動かすことはできませんが、自然な形のままコインを隠し持つ事ができます。
パーム自体の難易度も低く、フィンガーパームなどへの移動も簡単にできることが特徴です。
7.バックパーム
手の甲側で人差し指と小指の間にコインを挟んで保持するパームです。
手のひら側から見ると指先は伸び切っており、手の中は完全に空のように見えます。
手を振りながら素早くバックパームに移すだけでコインを消失、出現させることができるため単体で十分マジックとして通用します。
しかしバックパーム自体の難易度は高めで、ある程度の練習が必須です。
8.バックサムパーム
手の甲側の親指の付け根にコインの縁を挟んで保持するパームです。
サムパームの対となるパームで、バックサムパームは手のひらを完全にあらためることができます。
手のひらを完全に見せられるパームとしては自由度が非常に高く、4本の指を自由に動かすことができます。
しかしバックサムパームのポジションに持っていくのはそう簡単ではなく、根気よく練習する必要があります。
9.バックピンチ
手の甲側の小指と薬指の間にコインを挟んで保持するパームです。
手のひら側から見ると手は完全に空のように見え、コインを隠す場所など全く無いように見えます。
同系統のパームであるバックサムパームと比較すると上からの角度に強く、低い位置でコインマジックをする際に向いているテクニックです。
コインを手の甲に隠すパームの中では比較的難易度が低く、ある程度コインの扱いに慣れている方であれば少し練習すれば習得することができるはずです。
10.ラモントグリップ
親指と手のひらの間にコインを垂直に挟んで保持するパームです。
ダウンズパームと同様に手は軽く伸ばされており、手の甲側から見るとコインを持っているようには見えません。
ラモントグリップの最大の特徴は複数枚のコインが重なった状態でも同じようにパームすることができる点です。
ラモントグリップを使うと10枚程度までのコインであれば無理なくパームすることができます。
何もない手から大量のコインを取り出すプロダクションマジックなどに使用されます。
11.ウィルソンパーム
人差し指を曲げ、付け根と指先の間にコインを挟んで保持するパームです。
正面から見るとコインは中指の陰に隠れて見えず、手の中が完全に空のように見えます。
両手を同時に空に見せることのできる数少ないパームです。
指の間はしっかり開かれているのでコインを隠すスペースは一切ないように見える優れたパームです。
手の形が少し特徴的なので多用はできませんが、コインの完全消失を示す上では非常に使いやすいパームなので要所で使っていくことで威力を発揮するでしょう。
まとめ
本記事ではコインマジックに使われる基本的なパームを11種類解説しました。
パームの種類は非常に多く、本記事では解説しきれていないものも数多くあります。
しかしここで紹介したパームを全てマスターすれば非常に多くのコインマジックを演じることができます。
各テクニックの個別記事ではパームのやり方をより詳しく解説しているので参考にしながら練習してみてください。