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オブザベーションインカラーの種明かし・解説|何度やっても裏返るカード

概要

オブザベーションインカラー マジック概要

難易度 ★★★★☆
汎用性 ★★★☆☆
インパクト ★★★☆☆

現象
5枚のカードを見せますが、指を鳴らす度にキングだけが裏返ってしまいます。
裏返ったカードを戻し、また指を鳴らすと何度でもカードは裏返ってしまいます
最後は衝撃の結末が、、!

 

実演

マジックの難易度としては高めになります。

非常に神経を使うマジックで、実際に人前でやるまでにはかなりの練習が必要です。

本来は相手に2枚のカードを選ばせ、この手順におけるキングの代わりに相手の1枚目のカード、Aの代わりに2枚目のカードを使用します。

 

オブザベーションインカラー解説

事前準備

このマジックで使うテクニック

あらかじめ裏向きのデックのトップから3枚目に1枚のキング、トップから5枚目に1枚のエースをセットしておきます。

紛らわしいのでトップから1~6枚目までは他にエースとキングが入らないようにしておきます。

演技

デックを左手にディーリングポジションで持ち、トップから5枚を押し出して扇状に広げた状態で右手にとって観客に示します。

カードを左手のデックの上に元通り戻して揃えながら、5枚のカードの下に左手小指でブレイクを作っておきます。

左手親指でトップカードを右側に押し出し、右手で返してデックの上で表向きにします。

すぐに表向きのトップカードを左手親指で押し出し、右手にビドルポジションで取ってテーブルの上に置きます。

続いて2枚目、3枚目のカードも同様に1枚ずつデックの上で表向きにしてテーブルの上のカードの斜め下に重ねて置いていきます。

4枚目のカードもデックの上で表向きにしてデックの上に乗せますが、その後ブレイク上の2枚のカードを重なったまま右手に取ってテーブルの上に置いてしまいます。

最後のカードは1枚だけ表向きにしてそのままテーブルの上のカードに重ねて置きます。

テーブルの上の6枚のカード(観客は5枚だと思っている)をまとめて揃えつつ左手にディーリングポジションで持ちますが、このときにボトムから2枚目のカードの上に小指でブレイクを作っておきます。

指を鳴らしておまじないをかける仕草をします。

トップカードを左手親指でで押し出して右手に取り、続いて2枚目のカードも右手のカードの下に扇状に取っていきます。

次に出てくる裏向きのカードを取る際には右手の人差し指と中指をブレイクの中に入れて掴む事により、3枚目のカードを4枚目のカードを重なったまま右手に取ってしまいます。

このときも左手の親指ではカードを押し出す仕草をするようにしてください。

続いて5枚目、6枚目のカードも一枚ずつ広げて右手に取っていきます。

全てのカードを右手に取ったら扇状の形を保ったままパケットを左手に持ち替えます。

右手で真ん中で2枚重なっている裏向きのカードをずれないように引き抜き、左手全体を返して扇状のカードを裏向きにしてから再度真ん中に差し込みます。

6枚のカードを閉じて左手にディーリングポジションで揃えながら、トップから2枚目のカードの下にブレイクを作っておきます。

指を鳴らすなどのおまじないの仕草をします。

右手の中指と人差し指をブレイクの中に入れてブレイクより上の2枚のカードの右下コーナーを掴み、2枚のカードが重なったまま右手にとって数えます。

この時2枚のカードがずれると同時に左手の親指を右方向に動かして、いかにもカードを押し出しているように見せます。

次に左手親指でトップカードを1枚を押し出し、右手のカードの上に扇状に広がるようにして取って数えます。

同様にして左手にある残りのカードも右手のカードの上に扇状に取っていきます。

観客からは先程裏表を揃えたはずのカードが再度ひっくり返っているように見えます。

右手に持ったカードを一旦閉じて左手のディーリングポジションに移して揃えながらボトムから2枚目のカードの上にブレイクを作っておきます。

1回目のカウントと同様にカードを右手にとって数えていきます。

まずトップカードを左手親指で押し出し、右手にとって相手に示します。

次のカードも左手親指で押し出し、右手のカードの下に扇状になるように取ります。

3枚目と4枚目のカードはブレイクを利用して2枚重なったまま右手に取ります。

続いて5枚目、6枚目のカードは普通に1枚ずつ右手に取っていきます。

1回目同様にこれらの動作が終わった時、右手には5枚のカードが扇状に開かれて保持されており真ん中のカードのみ2枚重なっています。

右手のカードをそのまま左手に持ち替えて保持します。

表向きになっている真ん中のカードを2枚重なったまま右手で引き抜き、左手を返すことによって他の4枚全てのカードを表向きにして再度右手に持ったカードを差し込みます。

表向きに開いた扇状のカードを閉じて揃えながら左手にディーリングポジションに持ちますが、この時に表向きのキングのみ手前側に少し突き出た状態にします。

突き出たキングを観客にもう一度示し、親指で押し込みながら押し込んだカードの下(トップカードから3枚目の下)に小指でブレイクを作っておきます。

指を鳴らすなどしておまじないの仕草をします。

左手のトップカード1枚を親指で押し出して右手に取ります。

続いて2枚目のカードを右手のカードの下に扇状に取っていきますが、取る際に右手の人差し指と中指をブレイクの中に入れて掴むことにより、ブレイク上の2枚のカードを重ねたまま右手に取ってしまいます。

左手に残る3枚のカードも一枚ずつ左手親指で押し出して右手に取って示していきます。

右手のカードを左手に持ち替え、裏向きのカードを抜き出してテーブルの上に置きます。

テーブルの上に置いたカード以外のカードを全てまとめて脇にどかします。

テーブルの上のカードを表向きに返してエースであることを示します。

今まで一切出てこなかったカードへの変化に観客は度肝を抜かれます。

 

オブザベーションインカラーのポイント

重なっているカードを右手に取る際には左手親指を一緒に動かす

通常、ディーリングポジションに持ったパケットのトップカードを右手に取る際は左手親指でカードを押し出すかと思います。

そのため重なっているカードを右手にまとめて取る際も左手親指をカードに添えて右に動かすだけでカードが一枚しかないことを観客に強く印象づけることができます。

本当に左手親指でトップカードを押さえつけてしまうとカードがずれてしまうので、あくまで添える程度の力加減で動かしてみてください。

あらかじめカードの状態はできる限りフラットにしておくと吉

オブザベーションインカラーは2枚重ねの状態でカードを扱うことが多く、少しでもずれてしまえばマジックは台無しになるため非常に神経質になるマジックです。

少しでもカードがずれる確率を減らすにはカードの持つ元々の反り、癖を少なくし、フラットな状態で望むことがおすすめです。

特に表裏の状態で重なっているカードは反りの方向が異なるため、癖が付いていると非常にずれや浮きが起きやすくなってしまいます。

新品のカードを使用するか、カードクリップなどを用いてカードを保管しておくとカードをフラットな状態にすることができます。

2人の観客にそれぞれカードを覚えてもらう見せ方も

本記事ではキングとエースを用いてマジックをしていますが、観客が2人いる場合は別の見せ方が効果的です。

まずそれぞれに1枚ずつカードを選んでもらい、それをトップから3枚目と5枚目にコントロールします。

あとは本記事で紹介した通りにマジックを進めれば、クライマックスでは片方の観客のカードがもう一方の観客のカードに変わってしまうという演出ができます。

 

まとめ

本記事ではオブザベーションインカラーのやり方について紹介しました。

非常に気を使うマジックで、難易度も高いのでしっかりと練習してから演じてみてください。

角度に強い上に演じられる場面を選ばないので、マスターしてしまえば演じられる機会は多いはずです。

うまく演じられればマジックに詳しい人すらも煙に巻くことのできるポテンシャルを秘めたマジックです。

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