フォールス・オーバーハンドシャッフルとは
混ざっているように見えて混ざっていないシャッフル、フォールスシャッフルの一種です。
オーバーハンドシャッフルでは今回、一部が動かないフォールスシャッフルを紹介しています。
基本的にはキーカードをボトムカードにコントロールした後、そのカードを動かさないようにシャッフルをする用途で使用します。
また、枚数が少なければトランプの並びを全く変えないフォールスシャッフルも可能となります。
オーバーハンドシャッフルのやり方については以下記事を参照ください。
フォールス・オーバーハンドシャッフルのやり方
ボトムカードを動かさないオーバーハンドシャッフル
オーバーハンドシャッフルの準備をしますが、通常のオーバーハンドシャッフルとはフォームが若干違うため注意が必要です。
左手の中指、薬指をデックのボトムカードの表面にまで伸ばし、指の腹を当てておきます。
通常のオーバーハンドシャッフルと同じように、左手親指はトップカードの表面に当たっています。
この状態でオーバーハンドシャッフルを開始すると、トップカードと同時にボトムカードも左手に取ることができます。
写真ではマジシャン側の目線から取っていますが、通常このフォームは観客側からは見えません。
後は通常通りオーバーハンドシャッフルをします。
何度シャッフルしてもボトムカードを動かすことなくシャッフルをすることが可能です。
全てのカードを動かさないオーバーハンドシャッフル
全てのカードをラン(1枚だけ取る)することによって完全に元と順番が逆のデックとなります。
ランのやり方はこちらの記事に記載しています。
これを2回繰り返す事により、すべてのカードの順番を元通りに戻すことが可能です。
しかし、52枚フルで揃っているデックでこれをやるのはあまり現実的ではありません。
一回のシャッフルに時間がかかりすぎるため、明らかに怪しいです。
このフォールスシャッフルが真価を発揮するのはパケットの枚数が少ない時です。
枚数が少なければ、素早くやる事で一回のシャッフルにかかる時間も少ないですし、よく混ぜている印象すら与えることができます。
10枚程度までのパケットトリックであれば、積極的に取り入れていきたいところです。
まとめ
オーバーハンドシャッフルにおいて手軽にできるフォールスシャッフルはボトムカードを動かさないのみ、とやや汎用性にかけるものの、アクセントとして取り入れるには十分です。
技法自体もさほど難しくないので習得しておくべきです。
また、パケットトリックではオーバーハンドシャッフルの最初にボトムカードを取ってくるテクニックとランを組み合わせる事により、ある程度自由な位置に特定のカードをコントロールすることが可能です。
オーバーハンドシャッフルはパケットトリックでは取り扱いしやすく、非常に生きてくるシャッフルですので積極的に使っていきましょう。