概要
アウト・オブ・ディス・ワールド
難易度 | |
汎用性 | |
インパクト |
現象
マジシャンはデックをよく混ぜて観客に渡します。
マジシャンは「カードが赤だと思ったら上に、黒だと思ったら下に配っていってください」と告げ、観客はカードの表面を見ずに全てのカードを分けて配っていきます。
配り終えたカードを表向きにすると赤と黒が完璧に合っています。
おすすめシチュエーション
- 初心者にオススメ
- あらかじめデックのセットは必要
- 観客参加型のマジック
実演
- 実演
マジシャン マサカズ&ルキア
日本一のイケメンマジシャングループMRマサカズ&ルキア。SNSフォロワー数3万人以上。
日本トップクラスのテクニックで目の前10センチで魔法が起こるテーブルマジックから、数百人規模のステージマジックまで行う。
現在は全国各地のイベントや、レストラン、ホテルなどで活動中。
観客自身が不思議な現象を起こしたように見える名作マジックです。
テクニックはほぼ不要ですがかなりインパクトは強いので、初心者の方はレパートリーに加えておくことを強くおすすめします。
あらかじめデックのセットは必要なので、複数マジックを行う場合には初めに演じると良いでしょう。
解説
解説動画
事前準備
準備するもの
- 特になし
あらかじめジョーカーを抜いた計52枚のカードを用意します。
デックの中から赤いカードと黒いカードを分けてそれぞれ上半分と下半分にセットしておきます。
また黒いカード4枚、赤いカード3枚を抜き出して計7枚のカードをなるべく交互になるように混ぜておきます。
7枚のカードは裏向きでデックのトップに置きます。
演技
デック全体を裏向きに持ち、オーバーハンドシャッフルで混ぜていきます。
この時カードを全てラン(1枚ずつ取る)ことによってデックの順番を逆にします。
今デックはトップから順に黒いカードの束、赤いカードの束、赤と黒が混在した任意のカードが7枚ある状態です。
デックを表向きに左手のディーリングポジションで持ちます。
「赤と黒を分けるにはこのように1枚ずつ配っていく必要があります」などと言い、計7枚のカードを赤と黒で分けて配っていきます。
これらのカードはあらかじめ準備しておいたため、赤と黒がある程度交互になっています。
配った赤いカードのうち1枚をテーブルに残し、他のカードはデックのボトムに回します。
同様に黒いカードのうち1枚を残して他のカードはデックのトップに回します。
すると左手に持ったデックは赤と黒が完全に分かれている状態になります。
「今回は少し変わったやり方で赤と黒を分けていきましょう」などと言ってテーブルに残った2枚のカードをテーブルの左側に縦に並べて置きます。
デック全体を裏向きで左手に持ち、トップカードを自分だけに表が見えるように立てた状態で取り上げます。
「このカードが赤か黒か、直感で思った方を教えてください」などと観客に問いかけます。
手に持ったカードを、観客が言った色と同じテーブルのカードの上に裏向きのまま少しずらした状態で重ねます。
同じことを繰り返し、デックの半分程度まで観客が言った色のカードの上に配っていきます。
観客は直感で選んで分けていますが、実際には上半分は全て黒いカードです。
デックの半分程度まで配り、赤い色のカードが出てきたところで一旦手を止めます。
黒いカードの束のうち、一番最後に配ったカードを表向きにして当たっていることを示します。
続いて残りのデックのトップカードを手に取り「これはどちらだと思いますか?」などと問いかけます。
当たっていても間違っている場合でもカードは表向きにして赤いカードの束の一番最後に置きます。
「ここからはお客様にカードを配って頂きましょう、わかりやすいように赤と黒を入れ替えます」などと言って残りのデックは観客に手渡します。
また配られたカードのうち最後で表向きになっている赤いカードと黒いカードを入れ替えます。
観客に手渡したデックを軽くシャッフルして頂き、残りのカードも裏向きのまま思った方に配っていってもらいます。
残りは全て赤いカードなのでどちらに配られても問題ありません。
すべて配り終えたら上のカードを1枚ずつ表向きにして見ていき、全てのカードが赤と黒で合っていることを示します。
「残りのカードは一度に見てみましょう」などと言い、下半分に配られているカードを一旦揃えます。
パケット全体をひっくり返してすぐにテーブルの上にスプレッドします。
広げたらすぐに裏向きになっている2枚のカードを左右それぞれの手で取り上げます。
これらのカードだけは赤と黒が逆なのでさりげなく裏向きのまま重ねて左右を入れ替え、表向きにしてテーブルの上に置きます。
赤と黒のカードが完璧に分かれていることを示してマジックは終了です。
アウト・オブ・ディス・ワールドのポイント
観客にカードを手渡す時に事故が起きないように注意する
このマジックでは仕掛けのあるカードを観客に手渡すシーンがあります。
表面を見られるとタネがわかってしまうため、危ない雰囲気を感じたら手渡さずに引き続きマジシャン側でカードを配るようにしましょう。
また観客にシャッフルさせる場合にも事故で表面が見えないよう、最低限にすることを心がけましょう。
下のカードのスプレッド〜裏向きのカードのすり替えまでは一気に行う
このマジックの最大のタネは下のカードにおいてはスプレッドすることで左右が入れ替わっていることとなります。
矛盾点に気づかれないよう下のカードを表にする動作は一気に行いましょう。
スムーズに行えば観客は表向きのカードの方に注目するため、裏向きのカードのすり替えにもまず気づかれません。
まとめ
ほぼテクニックは不要ですが非常に不思議な傑作マジックです。
オーバーハンドシャッフルによるカードの順番の入れ替えが面倒であれば、シャッフルなしで演じられるようにカードをセットしてしまっても問題ありません。
手順さえ間違えなければ失敗することはないので初心者の方は是非レパートリーに加えてみてください。