概要
難易度 | ★★★☆☆ |
汎用性 | ★☆☆☆☆ |
インパクト | ★★★☆☆ |
現象
マジシャンは紙カップを手に持っており、中にはコーヒーがなみなみと入っています。
マジシャンはカップの上に手を被せ、次の瞬間カップを潰してしまいます。
潰れたカップを逆さまにしてもコーヒーこぼれることはなく、コーヒーが完全に消えてしまったことがわかります。
マジシャンは潰れたカップをそのままゴミ箱に捨てて去ってしまいます。
実演
マジシャンセロもテレビで演じたことのある、有名なストリートマジックです。
一発ネタ的な印象の強いマジックですが実際には準備や持ち運びは正直やや大変です。
しかし原理を知っておくだけでも十分価値があるマジックなので、知っておいて損はありません。
マジック解説
準備
コーヒー用の紙カップとティッシュペーパーやキッチンペーパーなどの吸水性の高い紙を用意します。
コーヒーカップの下から3分の1程度までティッシュを圧縮して詰め込みます。
プラスチックまたはゴムなどの水を通さない物質でできた仕切りを用意し、カップの中に入れます。
仕切りは直径を調節し、ちょうどカップの下から3分の2程度の位置で止まるようにしておきます。
この仕掛けにより仕切りの上にコーヒーを入れても、仕切りを縦に傾ければコーヒーが下に落ちてティッシュに吸収されます。
吸収されたコーヒーは逆さまにしても出てこなくなり、消えたように見えます。
ちなみに仕切りは、コーヒーカップの蓋を利用することによりちょうど良いサイズのものを手軽に自作することができます。
カップの蓋を逆さまにし、カップに入れた時にちょうど良い位置で止まるサイズになるよう、周辺を切り取ります。
飲み口の部分にテープを貼って漏れないように塞げば完成です。
蓋によって出っ張っている部分がある場合は潰してしまいましょう。
セットした仕切りの上からコーヒーを少量だけ注げば準備完了です。
演技
準備したコーヒーカップを持ち、中にコーヒーカップがなみなみと注がれていることを観客に確認してもらいます。
右手でカップを上から蓋をするように押さえ、カップを上の方へ持ち上げて中身が観客に見えないようにします。
おまじないをかけるふりをしながら右手の親指をカップの中に突っ込み、仕切りを押して縦向きにしてしまいます。
中のコーヒーが下に流れてティッシュに吸収されます。
そのままコーヒーカップを両手で潰してしまいます。
中身が見えないようカップを手前にひっくり返し、逆さまにして見せます。
この時仕切りが落ちないよう、カップを潰しながらしっかり押さえるようにしましょう。
マジックが終わったらカップは潰してゴミ箱に捨ててしまいます。
消えるコーヒーマジックのコツ
仕掛けは極力正確に作る
このマジックでは仕掛けが全てです。
カップの蓋を切って仕切りを作る場合は、コーヒーが下に漏れないようピッタリサイズを合わせて作るよう心がけましょう。
いびつな円形だとコーヒーが漏れたり、意図しないところで縦向きになってしまうことがあります。
入れるコーヒーの量は少なめに
仕切りの上に入れるコーヒーは必要最小限で問題ありません。
入れすぎると安定性が低下し、仕切りが縦になりやすくなる上、ティッシュで吸水しきれない場合があります。
最初相手にカップの中身を見せる際にはコーヒーが揺れて仕切りが見えてしまわないよう注意です。
マジックが終わったら調べられないようカップは捨てて去る
マジックを見せ終わった後誰もが気になるのはカップですが、カップには仕掛けがあるのでもちろん見せられません。
潰してゴミ箱の奥底に捨ててさっさと去ってしまいましょう。
このような性質もあり、パッと見せてさっさと去るストリートマジックとして見せた方が向いていると言えます。
まとめ
本記事では消えるコーヒーマジックのやり方について解説しました。
液体の消失現象は結構なインパクトがあり、「隠しようがない」という意識を強く観客に植え付けます。
仕掛けは必要で、カップを相手に手渡すこともできないので演じられる機会は多くないですが、ハマる場面ではとことんハマるマジックです。
仕組みを覚えておけば役に立つ日が来るかもしれません。