概要
エースを呼ぶエース
難易度 | |
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インパクト |
現象
マジシャンはカードをテーブルの上に配っていき、観客が「ストップ」と言った所で止めてその上にエースを重ねます。
同様にして2枚のエースを観客の好きな所に入れてもらいます。
自由に入れた2枚のエースと隣合うカードを表向きにするとそれらもそれぞれエースで、テーブルの上には4枚のエースが揃ってしまいます。
マジックの特徴
- テクニックはほぼなしで演じられる
- 事前の準備が必要
- エース4枚を用いたマジックの導入としても最適
実演
- 実演
マジシャン 輝(Teru)
独学でマジックを学び、高校在学中にプロデビューを果たす。
ステージマジック・クロースアップまで幅広いレパートリーを持つ実力派。
主に指先を得意とするマジックを得意とし、2015年若手の登竜門と呼ばれるコンテストで見事受賞。
顔立ちとは裏腹にかなりのハイテクニックを駆使したパフォーマンスをぜひ体感して下さい。
テクニックはほぼなしで演じられるにも関わらず非常に不思議で、初心者の方には特におすすめのマジックです。
エース4枚を使ったマジックは数多くあるので、それらのマジックを行うためにこのマジックでエースを取り出すととても良いルーティンになるでしょう。
事前準備も簡単なので、どのような場でもすぐに演じることができます。
解説
解説動画
事前準備
このマジックで使うテクニック
- 特になし
準備するもの
- 特になし
あらかじめ1組のデックから4枚のエースを取り出しておきます。
そのうち1枚のエースは裏向きでデックの一番上(トップ)に、1枚のエースをデックの一番下(ボトム)にセットしておきます。
残った2枚のエースは表向きでテーブルの上に置いた状態でマジックを始めます。
演技
まずデックを軽く混ぜますが、エースをセットしているトップとボトムは動かさないようにしてシャッフルします。
リフルシャッフルを用いるとやりやすいですが他の方法でも問題ありませんし、簡易的に行うのであればシャッフルせずにマジックを始めても良いでしょう。
リフルシャッフルを行う場合には2つに分けたパケットのうち、下半分のパケットのボトムカード(エース)を先に落とすようにして弾いていき、最後に上半分のパケットのトップカード(エース)を最後に落とすようにするとエースの位置が動かさずにシャッフルすることができます。
デックを揃え、「カードをテーブルの上に配っていくので好きな所でストップと言ってください」などと観客に告げて上から順番にテーブルの上に配っていきます。
ストップがかかったら手を止め、テーブル上に配られたカードの上に1枚目のエースを表向きで重ねます。
続いて左手に残っているデック全てを先程置いた表向きのエースの上にそのまま重ねます。
テーブルの上のカードを揃えて再度左手で取り上げます。
もう一度上から順番にテーブルの上にカードを配っていき、観客に好きな所でストップと言ってもらいます。
ストップがかかったら手を止め、先程と同様にテーブルの上のもう1枚のエースを配られたカードの上に表向きで重ねます。
先程と同様に、左手に残ったデックをテーブルの上に配られたカードの上にそのまま重ねます。
手順通りに行っていれば必ず、表向きで挟んだエースと最初にセットした2枚のエースが隣り合う状態になっています。
一旦デックを揃えてからテーブルの上に裏向きのままスプレッドします(広げます)。
「2枚のエースと運命的に向き合っているカードを見てみましょう」などと言って、表向きになっているエースとその上のカードをそれぞれ取り出します。
取り出した2枚の裏向きのカードをゆっくりと表向きにしてそれぞれエースであることを示してマジックは終了です。
エースを呼ぶエースのポイント
隣り合うカードを間違えない
ほとんどテクニックがいらないマジックですが、初心者の方がよくやってしまう失敗として「逆隣のカードを取り出してしまう」ことがあります。
取り出すカードは表向きのエースの上のカードであり、デックを左から右にスプレッドした場合はマジシャンから見て右隣にあるカードです。
ここで間違えてしまうとリカバリーが難しいので、どちらを取り出すのかあらかじめ確認しておくと良いでしょう。
2枚のエースを挟み終わった後にタイムミスディレクションをかけると不思議さが増す
エースと隣り合っているとして取り出すカードが、実際には観客がストップをかけたところのカードでないことがこのマジックのミソです。
2枚のエースを挟み終えてすぐにカードを広げて取り出してしまうと、この部分を観客に突っ込まれる可能性があります。
そこで2枚のエースを挟み終えた後で、一呼吸置いて「ここまでで全く自由に2枚のカードを挟んでもらいました」などと説明をしましょう。
説明自体は何でも良いですが、少し時間を置くことでタイムミスディレクションがかかり、観客はどのようにエースを挟んだかの印象が薄くなります。
工夫次第で様々なマジックに応用可能
取り出すカードはエースに限らず、どのようなカードを使用することも可能です。
単純に自由なカードを選ばせたように見せかけて他のカードを選ばせるフォースとして使用したり、メッセージを書いた特別なカードを選ばせることもできます。
応用範囲が広いので原理だけでも覚えておくことをおすすめします。
まとめ
ほとんどテクニックのいらない簡単なマジックですが、インパクト、応用範囲ともに広くとても使いやすいマジックです。
初心者の方は覚えておけばどこでも演じられて非常に便利です。
このマジックでエースを取り出したら続けて他のエースマジックを演じてみるとスムーズです。
本サイトではエースを使ったマジックもたくさん紹介しているのでぜひ参考にしてみてください。